JOBA学校フェア Online ~2021~「学校資料集」
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関西学院千里国際 中等部・高等部 〒562-0032 大阪府箕面市小野原西4-4-16 TEL:072-727-5050 校長 萩原 伸郎先生から Q.帰国生に対する入学後のクラス配置・授業体制は一般生(国内生)と異なっていますか。 A.本校は帰国生のためにできた学校であり、そのため、クラス配置や授業体制はそれを反映するものになっています。まずホームルームは、帰国生と一般生(国内生)がお互いに刺激し合い、切磋琢磨して多様性を学べるよう、混合クラスになっています。一方で、英語の授業は5つのレベル別になっており、国語は必要に応じてサポートクラスもあります。また、高等部の授業は海外で学んだことが滑らかに繋がるように、学期完結制によって様々な授業が選べるようになっていますので、複数の学年が共に学ぶ環境となっています。更に、併設の大阪インターナショナルスクール(OIS)と合同の授業もあり、これらの授業は、帰国生・一般生・外国籍の生徒の混合クラスです。このように、帰国生がなじみやすい雰囲気、そして学習にしっかりついていける体制を整えるため、クラスや授業の編成が決められています。 Q.帰国生に対する英語の授業は一般生(国内生)と異なっていますか。 A.英語の授業は5段階に分けたレベル別に行われていますが、そのうちのsとs+(スタンダードレベル)は、英語で授業を受ける環境に無かった生徒がほとんどです。インターナショナルスクールや、英語圏の現地校で英語サポートを終えている生徒さんの多くはi(中級レベル)、h(上級レベル)、h+(ネイティブレベル)に入ることが多いです。 中学1・2年生では、sとs+は日本人教員とネイティブ教員が担当、i、hでは、ネイティブ教員が主に担当、h+はネイティブ教員のみが担当します。中学3年生になると、どのレベルも全てネイティブ教員が担当します。授業内容は、i、h、h+は中学1年生から海外の同学年生徒の英語の授業に準じたもので、小説を読み分析する、エッセイやリサーチペーパーを書いて発表する、などが中心です。h+レベルの生徒は中学3年生秋からOISの英語の授業をとることができます。 高等部では学期毎に授業を選択して時間割を組み立てますので、英語もこれに準じ、どの授業も学期毎に内容が完結します。英語科からはレベルごとに多種多様な授業が提供されており(すべてのレベルを合わせると約70種類)、他教科の授業との組み合わせも考えながら生徒が授業を選びます。文法はもちろん、シェークスピアを原書で読むなど文学作品を扱うクラス、スピーチやディベート、MUN(模擬国連)といった実践的で社会問題にも精通できるクラス、心理学や言語学などの専門分野を英語で学ぶクラス、通訳・翻訳のクラスなど多岐に渡っており、自分の弱い所を伸ばし、強い所を更に強くすることができます。hレベルで特に高い英語力を持つ生徒とh+の生徒は、International Baccalaureate Diploma Programme (IBDP)を履修することもできます(入学時期、卒業時期、条件など詳しくはウェブサイトをご参照ください)。 Q.帰国生に対してキャッチアップとしての補習授業を行っていますか。 A.半数が帰国生徒である本校では、「帰国生徒のための補習授業」は行いませんが、少人数クラス(3-26名。平均約16名)での教員とのコミュニケーションのもと、必要に応じたサポートをしています。 日本語に関しては、「国語」の授業に参加するのが難しいと思われる場合には、慣れるまでの期間OISの日本語の授業や「基礎国語」を受けてもらうことになります。 Q.帰国生に望む「海外で学んできてほしいこと」は何ですか。 A.内面においては、心をオープンにして多くの人と知り合い、語り、自分とは違う考え方や生活習慣を持つ人を理解して受け入れることを学んできてほしいと思います。「自分とは違う」と感じるものを理解しようとすることは、同時に、自分自身をよりよく知り、自国の文化を再認識することでもあるはずです。そしてさらにいえば、そうやって気づいたことや、自分の思い、自分の意見を自分の言葉で表現することを学んできてほしいと思います。 学習面では、所属する学校の教育方針を大切に、最大限の努力をしてほしいと考えています。特に日本語以外の言語で授業が行われる学校では苦労も多いと思いますから、できるだけ早く追いつき、その学校・国の教育のメリットを最大限に享受できるよう、あきらめずに果敢に挑戦してください。 Q.帰国生が入学するにあたって、必ず喜んでもらえそうなことは何ですか。 A.一番に感じてもらえるのは「ありのままの自分でいられる環境」だと思います。 英語圏からの帰国生の人にとっては、OISもあり、日々が英語と日本語のバイリンガル環境ですからまずそのことが挙げられますが、英語圏以外の国や日本人学校からの帰国生の人にとっても、「周りに無理に合わせるのではなく、自分らしさを出し、自分の良さを伸ばすことができる環境」であると感じてもらえると思います。もちろん、自己中心的なわがままが許されるという意味ではなく、お互いの価値観を尊重しあいながら刺激を与え合うことのできる場所、ということです。 学習面では、「人生に本当に役立つ学習」を実践しています。レポート、プレゼンテーション、ディスカッション、実験、観察を多く取り入れ、そこから更に大きな概念に結び付けることで、教室内だけでは終わらない学習ができます。成績もペーパーテストの点数のみで決まることはありません。生徒たちは日々の学習から自分がさらに深く学びたいことを見つけ、希望の進路に進んでいます。 Q.クラブ活動や特別活動について教えてください。 A.クラブ活動は、基本的に全てOISとの合同です。特にスポーツ系のクラブはOISの生徒の参加率が高く、コーチが英語話者であることも多いため、本校の国際的な環境を最大限に活用する絶好の場です。また、現地校やインターナショナルスクールでよく見る「シーズン制」を導入しており、春・夏・秋・冬で種目が変わります。トーナメントは、中学生の間は国内のインターナショナルスクールやアメリカンスクールが所属するリーグで、高校生になるとアジア圏のインターナショナルスクールが所属するリーグで行います。競技という側面からは、多くの種目に精通することができる事がメリットですが、1つの種目に集中したい場合や、中学校体育連盟・高等学校体育連盟が行う試合には参加することができません。なお、好きな種目のみ選んで参加することは可能です。 文化系クラブは、基本的に生徒が立ち上げ、年間を通して活動しています。各種ボランティア部(SDGs、環境保護、動物愛護など)、スカラーズクラブ(英語で行われるアカデミックコンテストに出場)、生物部、ロボット部、競技かるた部、料理部、日本語演劇部、英語文芸部、日本語文芸部、点字部など、様々なクラブがあります。どれもSIS・OIS両校の生徒が参加できますが、所属のバランスは様々です。詳しくはお気軽にお問合せください。 特別活動も基本的にはOISの生徒と合同です。春には学園祭、秋にはスポーツデイ、冬にはミュージカル(自由参加)があります。夏のキャンプはSISのみの活動です。 更に、生徒会も合同で行っており、両校からそれぞれ会長、副会長、会計、書記、通訳が選出されて10名の構成になっています。 このように、OIS生と協働する環境が整っている学校ではありますが、自らこれらの場に出向くことは前提条件となります。様々な活動に参加し、この環境を存分に活用してください。 Q.帰国生やそのご家族に伝えたいことがあればお書きください。 A.今海外におられる生徒の皆さんには、ぜひ今の生活を、今そこでしかできないことを精一杯楽しんでほしいと思います。帰国後の進路を考えることはもちろん大切なことですが、そのために心配し過ぎることのないように、「帰国後のことは帰国の瞬間から考えよう、今は目の前にあることを精一杯がんばろう」という気持ちで過ごしてほしいと思います。 帰国の折には、ぜひご家族で海外での生活の初めのころや、幼稚園や学校の初登校日のことを思い出して話題にしていただきたいと思います。滞在期間中にどんな変化があったか、どんなに大きく成長したか、その成長の陰にはどんな人との出会いがあったか、そんなことを思い出して、海外滞在がかけがえのない宝物であったことを再認識していただけたら、と願います。どうか「ずっと日本にいた人に比べて○○ができない」などという感じ方はしないでください。複数の世界観で世の中を見ることができる目を持っていることに自信と誇りを持って帰国してください。 Q.進路について教えてください。 A.本校では、まず生徒の「好き」や「夢」を共に考えるところから始まり、例年の傾向としては、約100名の卒業生のうち、関西学院大学に50~60%、海外の大学に10~20%、国内国公立大学に10%、国内私立大学に10~20%が進学しています。また、毎年ではありませんが、専門学校や短期大学に進路を決める生徒もいます。 制度としては、関西学院大学へは院内推薦があり、しっかりと学業に取り組み(条件はあります)、本校の指針である5リスペクトに則した学校生活を送っている生徒は全員進学することができます。総合大学で多くの生徒の「好き」と「夢」に応えることができること、また、高等部の間に関西学院大学の授業を先取りする機会などもありますから、そういったことを通して進学を決める生徒が多くいます。 海外の大学に進学したい生徒には、担当が学校選び・出願・合格までサポートを行います。また、世界中の大学と繋がりのあるOISのリソースにもアクセスすることができ、奨学金の情報もありますので、安心して海外進学の選択をすることができます。 また、関西学院大学には無い学部や、様々な背景から院内進学以外の国内進学を選択する生徒もいます。その場合には、受験をサポートする授業もある程度はありますが、個別対応をしますので、遠慮せずに教員に声をかけてください。 Q.個別相談や、学校見学はできますか。 A.随時受け付けています。また、オンラインでのご相談も承ります。 入学広報センター sis_apr@soismail.jp 宛てでご希望日をいくつかお知らせください。 また、上記メールアドレスでご質問も受け付けています。 Q.オンラインでの受験は可能ですか。 A.2021年6月~2022年3月に行う入試の中で、11月の入試はオンラインです(海外在住の方が受験できる「海外入試」で、オンラインで行います)。また、どうしても難しい場合にはこれ以外の入試でもオンラインの対応をしますので、ご連絡ください。(ただし、帰国生筆記入試はオンライン対応ができません。) ホームページはこちら https://www.senri.ed.jp 寮 共学 中受 編入 海外入試 高受22

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