ホーム > Close Up! 学校訪問レポート > かえつ有明中・高等学校

かえつ有明中・高等学校

東京都江東区中学受験高校受験編入

多様性が尊重される安心安全の場

海外経験と帰国後の学校選びについて

かえつ有明中・高等学校

Question まず、フィリピンで生活していたK.Nくんからお願いします。海外での経験について教えてください。

K.N 8才から12才まで海がきれいなセブ島に住んでいました。貧富の差が激しかったことが印象に残っていて、どうすればこの差が少しでも改善されるだろうかと考えたこともありました。学校では、英語の力がなくて困りました。クラスメイトはみんな先生の話を理解しているのに、僕だけわからない・・・。一年間は苦労したと思います。ESLという放課後の英語のレッスンに通い続け、2年経ったころには不自由さは感じなくなりました。

Question 英語以外ではいかがでしたか? 

K.N クラスメイトとどうやって接したらいいのかわからなくて困りました。

Question 受験を意識し始めたのはいつごろでしょうか。

K.N 塾に通い始めた頃です。僕は小6のときに帰国して、中学の3年間はインターナショナルスクールに通いました。中3になって塾に通い始めましたが、やはりインターの学習内容だけでなく、日本の教育課程での勉強もしておきたいと思ったのが私立を受験しようと思ったきっかけでした。英語力も伸ばせて、日本の高校での勉強もしっかり学べる学校を中心に学校を選び始めました。

Question 受験校決定に当たり、ご両親とは意見の食い違いはありませんでしたか?

K.N 特にありませんでした。塾の先生に相談しながら受験校を絞っていきました。大学進学実績を確認しながら、自分に合った学校を選んでいきました。

Question 学校訪問の際に準備したことは何でしたか?

K.N 学校訪問のときには、礼儀正しく振る舞えるように心掛けました。また、英語の授業内容や校則についての質問も用意して行きました。ディベートの授業内容や、担任がネイティブの先生かどうかは訪問した学校で必ず質問しました。

Question 面接や作文の練習はしましたか?

K.N はい、面接も英語エッセイも塾の先生に何度も見ていただきました。面接では礼儀正しい振る舞いや敬語の使い方などをチェックしていただきました。また、英語エッセイでは、書き方を一から教えていただき、内容の濃い文章が書けるようになったと思います。エッセイを書く前にブレストをして自分の考えをまとめるのですが、今までそんなことしたことがなかったので最初は少し戸惑いました。

Question その他に、受験のときに困ったことはありましたか?

K.N 緊張しすぎて、自分の実力を出せるか心配だったことです。動作がギクシャクしてしまって・・・。(笑)しかし、今まで勉強してきたこととがんばってきた自分を信じて心を落ち着かせて入試に挑みました。

Question ズバリ、この学校を選んだ一番のポイントは何でしたか?

K.N 新クラスでのアクティブラーニングです。新クラスでは、先生が一方的に教えるという今までどおりの授業形式ではないところが、またアクティブラーニングでは、自分から学びに行く姿勢が必要だと聞き、とても魅力を感じました。

高校新クラス・アクティブラーニング
本当の意味で“考える力”を身に付ける学びとはどうすればいいのでしょう。そんな問いから始まった本校の新しい教育の試みです。

Question 入学前に心配だったことはありましたか。

K.N 国語の漢字と古文でした。フィリピンにいたときも、日本のインターにいたときも全く触れていなかったので困りました。しかし、古文は外国語だと思ってパターンを覚えるようにしてからは、何とか授業にもついていけるようになりました。

かえつ有明中・高等学校

Question A.Sさんはアメリカでしたね。アメリカで生まれたのですか?

A.S はい。5才のときに1年だけ日本で生活しましたが、それ以外の12年間はアメリカでの生活でした。カリフォルニアは気候も良くてとても住みやすかったです。日系のスーパーもありましたので、和食中心の生活ができました。アメリカで生まれたので現地校ではスムーズに勉強をスタートすることができました。補習校での漢字の勉強には苦労しましたが、小学4年生のときに漢字辞書を引くのにはまって、漢字に興味を持つようになってからは漢検にも挑戦するぐらいになりました。

Question 通っていた学校のことを教えてください。

A.S 日本人だからと差別することもなく、とても楽しく過ごすことができました。レベルが高い学校でしたが、何とかついていけていたと思います。

Question 受験を意識し始めたのはいつごろですか?

A.S 小学6年生になったころです。日本に引っ越すことが決まってから、受験をするかどうかを考えるようになりましたが、英語力をキープするにはやはり私立の方がいいと思って受験することにしました。

Question 学校を選ぶときのポイントは何でしたか?

A.S まずは帰国生を積極的に受け入れているかどうか、次に英語の授業内容です。ネイティブの先生による英語の授業回数やレベルなどを確認しながら選びました。

Question 学校に何か質問しましたか?

A.S 6月に現地校を卒業して9月からの編入ということになったので、帰国生の編入試験について質問しました。

Question 作文や面接の対策はしましたか?

A.S はい、塾で対策をしていただきました。作文も面接も、受験校の傾向に合わせて準備を進めました。受験用の英語エッセイの書き方には少し戸惑いました。

Question 具体的にはどういうことですか。

A.S アメリカで習った書き方と受験準備のときに習った書き方が違っていたからです。限られた時間の中で簡潔に、しかも内容も充実させながら書くという習慣がなかったので、慣れるまで少し時間がかかりました。

Question A.Sさんが、この学校を選んだ一番のポイントは何でしたか?

A.S 帰国生の受け入れに力を入れていること、訪問したときの学校の雰囲気がよかったことです。景色が良い屋上庭園や、中央広場で部活をしている先輩方をみていい雰囲気だなと感じました。

Question 入学前に心配だったことはありましたか。

A.S 友だちがすぐにできるかどうかと、学校になじめるかどうかでした。9月からの編入でしたから、なおさら心配になりましたが、みんなあたたかく迎え入れてくれたので、すぐに慣れることができました。

かえつ有明中・高等学校

Question お待たせしました。R.Hさんはマレーシアですね。

R.H 7才から12才までジョホールバルで生活しました。自然が豊富でフルーツもたくさんの種類がありました。苦手だったドリアンも好きになりました。(笑)私も初めのころは英語がわからなかったので、とても苦労しました。全ての授業が英語で行われるので、ついていくのが大変でした。学校の先生に家庭教師をお願いして、学校の予習や復習、宿題も見ていただきながら、少しずつ力を付けていきました。英語ができるようになると、次第に他の授業もわかるようになってきて勉強が楽しくなりました。

Question 受験を意識し始めたのはいつごろでしたか。

R.H 小学6年生の7月ごろでした。高校受験の方が難しいのではないかと思ったことがきっかけでした。同学年のひとたちが日本で既に勉強している内容についていけるかどうかが心配でしたので、帰国生が多くてフォローをしっかりしてくれる学校を中心に選びました。

Question 受験勉強のときに苦労したことは?

R.H 英語のエッセイでした。マレーシアの学校では自分のイマジネーションで思ったままに書いていましたが、受験用のエッセイでは、段落ごとにその役割がありそれを意識しながら書くことで、読みやすくわかりやすいエッセイになることを塾で教えていただきました。何度も添削していただきながら、次第にコツをつかんでいきました。

Question 学校訪問のときに何か準備はしましたか?

R.H 両親と学校案内を読み、それぞれの学校の特徴を調べておきました。訪問のときには、調べた内容とイメージがあっているかを先輩たちの様子を見ながら確認しました。自分にあっているかを確認することが一番の目的でした。

Question この学校を選んだ一番のポイントは何でしたか?

R.H 帰国生へのフォローが充実していること、帰国生と一般生が同じクラスで学べること、アクティブラーニングに関心があったことなどです。特に英語の取出し授業で得意の英語を伸ばせることと、補習で基礎学力をしっかりと身に付けることができるのでうれしいです。

アクティブラーニングについて
かえつ有明が実践している「21世紀型学習スタイル」とは?

Question 受験のときに困ったことはありませんでしたか?

R.H マレーシアでは補習校や塾には通わず、国語だけサブテキストで自習していただけだったので基礎ができていませんでした。小学6年の8月に帰国して、塾に通いだしたのが9月の終わりごろだったので、英語以外は準備不足だったと思います。

Question 入学前に心配だったことはありましたか。

R.H 授業のスピードについていけるか、友だちができるかなどが心配でしたが、心配して損しました。(笑)。先生方も色々と工夫してわかりやすく教えてくださいますし、クラスメイトも皆やさしくて、すぐに友だちもできました。

 学校紹介

かえつ有明中・高等学校

Question 次に学校生活について教えてください。皆さんにお聞きします。入学前の印象と入学後の印象に違いはありましたか?

K.N 入学前は、みんな固そうで友だちを作るのが難しいと思っていました。学校説明会からの帰り道で、他の受験生がとても真面目そうに見えたからです。でも、入学後はみんなから声をかけてもらってすぐに友だちができました。

A.S 特にありません。思っていたとおりの自分にあった学校だと思います。

R.H 私も特に違いはありません。毎日楽しく通学しています。友だちもみんな明るくて、英語の授業も少し難しいぐらいで、私にはちょうどいいです。

Question 学校のお気に入りポイントは何ですか?

K.N 場所では、テラスがとてもきれいです。3階にあるオープンスペースで、景色も良くて気持ちいいので、利用できるときはリフレッシュしに行きます。授業では、TOKの授業が楽しいです。頭を360度回転させながら考えるので好きです。一般常識にとらわれることなく、あらゆることは100%決まっているものではないという視点でディスカッションを中心に進められます。先日の授業では、「レモンは本当に酸っぱいか」について議論しました。

かえつ有明中・高等学校

A.S 情報センターのドルフィンです。とても静かな環境で、音楽などもヘッドホンで聴けるのでお気に入りです。1階にあるチャオというコンビニも商品が充実しているのでよく利用しています。しっとりチョコはお勧めですよ。

かえつ有明中・高等学校

R.H 私は屋上庭園が好きです。植物が多く風も吹いているので気持ち良い場所です。授業では地理の発表が好きです。自分で調べて発表することが楽しいです。グループ内での発表とクラス全体への発表がありますが、慣れるまではどうやって発表しようか色々と考えながら準備をしました。

Question 入学後、良かったことや嬉しかったことを教えてください。

K.N まず、自分の英語力が通用したことです。英語には多少自信がありましたが、周りのレベルが自分より高くてみんなと話し合える程力がなかったらどうしようと思っていました。それと、他のクラスのひとから声を掛けられたことです。高校からの入学だったので友だちができるかが心配でしたが、内部進学生から声を掛けてもらえたときは嬉しかったです。

A.S クラスメイトが、朝一緒に学校へ行こうと言ってくれたことです。入学当初は一時的に品川シーサイドに住んでいましたが、大井町に住んでいる友だちがわざわざ品川シーサイドで降りて待ってくれていました。

R.H 友だちがたくさんできたことです。帰国生が多いので、日本語が出てこないときでも英語で気持ちを伝えられるので分かり合えるスピードが速いように思います。

Question 学校にいる他の帰国生のことを話してください。

K.N みんな一人ひとり個性があっておもしろいですよ。いろいろな国から来ているので、それぞれの国の文化などをよく話しています。

A.S 私も同じ印象です。帰国生ならではのたくさんの経験談を聞くことができます。また、日本に住んでいても英語力をさらに伸ばしたいという気持ちが強いように思います。

R.H 明るくて元気で優しいひとが多く、みんな仲がよくて、積極的でとても活発です。

Question 入学後、学習面や生活面で困ったことはありましたか?

K.N やはり、日本語力が劣っていることには困りました。それに、インターとは勉強していた範囲が違うので、習っていない単元には困りました。みんなは中学生のときに勉強していてわかっているのに、僕だけわからない・・・。(笑)

A.S 体育の授業です。日本の体育の授業は初めてだったのでついていけませんでした。とび箱は、日本で初めて見ました。怖くてうまく飛べません。(笑)

R.H 思っていた以上に宿題が多いことです。毎日夜遅くまでかかりっきりになるほどです。時間の使い方を改善しながら勉強の仕方を工夫するようになってからは、宿題に掛ける時間が短くなってきています。

Question English Honors Class のことを教えてください。

K.N 一般生中心のレギュラークラスよりも難しい内容で進んでいます。ボキャブラリーのレベルも違いますし、エッセイの長さも違います。僕にはちょうど良いレベルなので満足しています。

かえつ有明中・高等学校

A.S 帰国生同士でそれぞれの体験談が話せるのでとてもおもしろいです。EP(English Project)の時間にTOKの授業を行っています。友だちの様々な意見が聞けますし、自分の意見を発表できるのでとても好きな時間です。

R.H 確かに少し難しいところもありますが、新しく覚えた単語をすぐ使ってみようという気持ちで勉強しています。何より、英語で自由に話せるので楽しいです。

Question 中学の3年間、授業は男女別学のクラス編成ですよね。別学で良かったこととはどんなことですか。

K.N 僕は高校からの入学なので、全ての授業が共学です。

A.S 女子だけの空間は遠慮しなくていいので楽しいです。だからと言って、男子と仲が悪いということはありません。

R.H 休み時間には、たまにみんなで踊ったり鬼ごっこをしたりします。(笑)女子だけなのでのびのびと自由に過ごせます。

Question 先生たちの話も聞かせてください。

K.N 個性豊かでやさしい先生が多いです。物理の時間では、難しいことも先ずは自分で調べてから先生の説明を聞くこともあり、とても良い勉強になっています。ネイティブの先生もやさしくて、たまに英語でジョークを言ってくれるので面白いです。授業中にゲームも取り入れてくれるので、楽しく授業を受けることができます。

A.S とても明るくておもしろくて、良い先生ばかりです。国語の先生は熱血先生で、みんなを引きつけてくださいます。家庭学習ノートも先生が細かく見てくださるので、こちらもがんばらなきゃと思います。ネイティブの先生の授業も分かりやすくて、生徒の意見をしっかりと聞いてくださるところが好きです。

かえつ有明中・高等学校

R.H やさしくフレンドリーに接してくださいます。入学前の学校説明会では、先生方が生徒のことをよく考えてくださっていることがよく伝わってきました。入学後の今でもその点は強く感じています。あまり得意ではなかった数学も、先生方のおかげで好きになってきました。

Question 英語以外で一番好きな授業は何ですか?

K.N 理科の実験が好きです。数学も好きですね。問題が解けたとき、「やったぜ!」というスカッとした気持ちになります。

A.S 私も理科の授業が好きです。アメリカの補習校では実験が少なかったのですが、かえつでは実験が多くて楽しいです。

R.H 全部楽しいですが、中でも数学が好きです。やり方が理解できれば、難しい問題もどんどん解けるようになるからです。

Question 学校行事で思い出に残っているもの、またこれから楽しみにしているものはありますか?

K.N 高校1年の5月に2週間ほど行われたイギリス・ケンブリッジでの研修が良い思い出です。フィリピンとは全く違うイギリスの文化に触れ、また授業も受けることができたのでとても刺激的でした。

A.S 編入してすぐに開催された文化フェスタです。準備は1学期にほとんど終わっていたので私は用意されていたものに参加しただけとなりましたが、この文化フェスタのおかげでみんなと仲良くなれたと思います。

R.H まだ1年生なのでわかりませんが、私も文化フェスタが楽しみです。中1は、学校見学を兼ねて来てくれる小学生にも楽しめるような企画を毎年行っていると聞きました。そろそろ準備が始まると思います。

Question みなさん、部活には入っていますか?

K.N バスケ部に入っています。実は中学のときに通っていたインターとかえつのバスケ部は試合をしたことがあって、そのときはかえつに負けてしまいました。週5日の練習は正直言ってキツイですが強くなるためにがんばっています。

A.S ESS同好会、茶道部、筝曲部に入っています。それぞれ週1日の活動なので無理なく続けられています。茶道も筝曲も初めてでしたが、日本文化を理解するつもりで楽しんでいます。

R.H 私もバスケ部です。補習があってまだ1回しか練習に参加できていませんが、補習が落ち着いたら積極的に参加して体を動かしたいと思っています。

将来の夢と後輩へのメッセージ

Question 将来のことはどのようにイメージしていますか?

かえつ有明中・高等学校

K.N 進学先は今のところGMARCHレベル以上を考えています。職業はまだ決めていませんが、その職業に必要なことが勉強できる学部・学科を選びたいと思っています。今はとりあえず数学と漢字をがんばっています。

A.S 将来は英語を活かせる職業に就きたいと思っています。ですから、英語を忘れないように心掛けています。アメリカにいる友だちともほぼ毎日連絡を取り合っています。

R.H 理系の学部に進みたいと思っています。また、日本の大学を卒業した後、アメリカやイギリスの大学院に進みたいと思っています。将来の職業はまだわかりませんが、化学の研究員は面白そうな職業だと思います。日本にとどまらず海外でも仕事をしたいと思っています。そのために、なるべく多くの知識を得るために図書館で本を借りて読んでいます。英語力が落ちないように英語のドラマやニュースに触れる時間を作るように心掛けています。

Question 最後に、帰国生の後輩たちにアドバイスをお願いします。

K.N 受験前日は、心を落ち着かせて体調管理をして受験に向かいましょう。終わった試験のことは振り返らず、次の教科のことを考えましょう。自分を信じて勉強を進めてください。

かえつ有明中・高等学校

A.S 日本語と外国語の両立でいろいろ大変なこともあるかも知れませんが、海外での経験は、将来必ず役に立つと思うのでがんばってください。

R.H 日本に帰ってから特に実感しますが、海外の異文化の中で生活し様々な体験ができたことはとても恵まれていると思います。私にはかけがえのない経験になっています。皆さんも今を大切にして、どんどん新しいことにチャレンジしてください。帰国してからもきっと役に立つと思います。

Question 本日はありがとうございました。これからも英語の実力を更に伸ばすようにがんばってくださいね。