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帰国生中学入試 国語 小説文攻略のための「読書」(その1)
中学受験において、小説文で得点が取りづらくなってきています。
心情や人物像の読み取り、人物関係や展開の変化など、複数の観点から客観的に判断して答えを導き出す数々の出題に、大人が見ても趣向が凝らされていて、思わず唸ってしまうような問題ばかりです。
そこで、「この時期、読ませるべきオススメの本はありませんか」とよく聞かれるわけですが、「出題されるから読む」のでは、実は意味がありません。
巷には「頻出作品ランキング」などもありますが、その1位から読んでいっても、ハッキリ言って無駄です。
本当に中学受験に役立てようと思うのであれば、なぜその中学校はその小説を選んだのか、出題者の意図はなにか、学校の想いは、等々を念頭に置きながら読む必要があります。
ビックリするほど明確な「メッセージ」が、そこに見えてくるはずです。
例えば、「記述問題」の多い中学校では、次のような問題も出されます。
「『ありがとう』なんて呼吸のようなものだ」とありますが、どういうことですか
「『会う』というよりも、『見かける』というほうがいいかもしれない」とありますが、「会う」と「見かける」という言葉にはどのような意味の違いがありますか
いかがでしょうか。非常に難易度が高く、抽象的な問題です。
この手の問題は、文中からヒントを見つけ、自分で論理的に構成し、これまで生きてきた中で獲得した視点や知識を応用しながら、答えを一つにまとめていくことを求められています。
すなわち、「言い換え」を的確に行える力が必要となります。
因果関係を整理して、抽象を具体化し、比較することで違いを説明できる能力がなければしっかりとした解答とは言えません。
~その2につづく~
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