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第2回目は「受験アドバイス」をお送りします。

 

受験アドバイス

本帰国が決まり、いざ編入先を考えようと受け入れ学校を調べても、必要な情報は思ったようには集まらないのが現状のようです。現在、ほとんどの情報を得ることができるといっても過言ではない「インターネット」を駆使して探しても、試験日程一覧や難易度表などは見当たりません。これは以下のことに起因していると思われます。

 ① 編入学試験は基本的に欠員募集であること
 ② 各学校の募集人数が非常に少ないこと
 ③ 募集要項は募集時期ぎりぎりにならないと公表しないこと
 ④ ほとんどの学校では編入試験問題を公表していないこと
 ⑤ 合否結果の集計・分析が困難であること

こういった状況を充分に理解した上で、編入先の学校を探し、しっかりと編入対策をしていかなければなりません。その意味では中学入試や高校入試よりも学校選択から入学までの道のりは険しいということができると思います。
都道府県私学協会では、都道府県私学主管課との連携などにより、協会加盟の中学校の「各学期末の転入学・編入学試験」の生徒募集情報を当該協会ホームページにまとめている場合があります。

では実際にどのような手順で編入先の学校を選択、決定し、試験を受けていくかということになりますが、基本的には以下の手順を踏むことが大切です。

 

《1》公立中学転入と国・私立中学編入を比較検討した上で、編入試験受験の目的を明確にする

義務教育年齢の場合は、ただやみくもに国・私立中学への編入を考えるのではなく、帰国時期や通学区域の公立中学の状況、本人の希望や適性などを検討した上で、結論を出すことが大切です。
帰国地域によっては、転入する公立中学の選択も可能になっていますので、編入後に、やはりこの学校は本人に合わなかったということにならないよう十分に時間を掛けて準備してください。

《2》行きたい、行かせたい学校をリストアップする

《1》と重複しますが、編入試験を実施しているかどうかという観点からではなく、「本人が行きたい」「ご両親が行かせたい」という学校をリスト化してみることが大切です。
その上で、希望する学校が編入試験を実施しているかどうかを確認するという順序を間違えないようにすることです。

《3》リストアップした学校に直接問合せをする

電話でもメールでも、まずは学校の担当の先生に直接コンタクトを取ってみてください。受け入れてもらえるかどうかは、その学校の判断によりますので、たとえ公募していなくとも欠員があれば受け入れてもらえることもあります。ただ注意したいのは、あまりにも先のことだと、「わからない=未定」という回答になることが多いということです。
例えば、9月からの中学1年生の編入については、毎年公募している学校を除き、2月の時点で基本的には予定されていません。4月の入学者数が確定していない状況では、欠員状況も把握できないからです。通常は9月編入であれば5月の連休後ぐらいに問い合わせてみるのがよいでしょう。
編入試験を実施するとすれば、例年どんな科目でどの範囲が出題されているのかといった内容は教えてもらえることがあるので、学習面での対策を少しでも早く開始するためにも、早めに問い合わせることは悪いことではないでしょう。
学校の学習進度については、カリキュラムやシラバスが各学校のホームページに掲載されていますので、確認しておけば準備をスムーズに進めることが可能になります。

《4》編入学要項や願書を取り寄せ、出願資格や出願時の必要書類などを確認する

《3》の時点でもある程度わかるかもしれませんが、最終的には要項や願書に記載されている出願資格や提出書類を確認する必要があります。
現地校や国際校に通っている人は、学校が6月から長期休暇に入ってしまう場合が多いので、その前に必要書類などを早めに書面にて依頼しておくと不安材料が少なくなると思います。

《5》編入学試験に向けて本格的に学習を開始する

これは《3》の直後から本格的に始めなければなりませんが、編入の可能性がある方は、普段から日本の学習内容については少しずつ日々の学習に取り入れておく必要があります。
一部の学校を除き、編入受け入れの学校は、英語・数学・国語の3教科の学力試験を実施しています。また、私立中学の場合は、公立中学よりもカリキュラムが進んでいる学校がほとんどですので、日本人学校に在籍している人でも編入希望の学校の進度で学習しておいたほうが編入試験対策としては好ましいと言えるでしょう。
面接試験や作文試験を実施する学校ありますので、添削指導などを利用して作文対策を始めるのも良いと思います。

《6》学校を訪問し、実際に自宅からの通学時間や交通手段、環境などをチェックする

学校訪問は、できれば一時帰国時に実行しておきたいところです。編入試験を実施する学校の中には、合格したら入学するということが前提になっている場合もありますので、学校を訪問する際は、その学校の編入募集が上記のようないわゆる「専願(単願)」タイプなのか、合格辞退をしても問題のない「併願」タイプの募集なのかを確認しておく必要があるでしょう。
一時帰国を利用して学校訪問をする場合は、学校とアポイントをとり、担当の先生が空いている時間に訪問することが多いようです。国内にいる方のように何度も足を運ぶことが難しいので、アポイントの時間にかかわらず、実際に通学する時間帯の交通手段もチェックしておく必要があります。また、その時に登校している生徒の様子を伺うことも可能です。

《7》編入試験を受ける

通常、編入試験は、9月編入なら6月末~8月に、4月編入なら2月~3月に実施されます。学校によっては随時ご相談くださいというところもありますので、担当の先生に直接相談してみましょう。随時実施の場合には、国内学校へ転入した生徒は対象にならないこともありますので、注意してください。
編入試験のための帰国時期としては、時差の問題や季節の違いなどを考慮して、余裕を持って帰国しましょう。なお、帰国後、入試までの間に専門機関で学科試験をはじめ、面接試験や作文試験の準備など、個別の編入対策指導を受講するのも効果的です。いずれにせよ専門機関に早めに問い合わせ、まずは相談してみることが大切です。
これまでの準備や学習の結果が問われますので、実力を出し切るように態勢を整え、試験に臨んでください。

 
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