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第9回目は「受験アドバイス その5 入試直前のポイント」です。

 

海外・帰国生の受験は年内からスタートします。いくつかの学校では、10月ごろから海外会場での入試が実施されていますし、日本国内でも早い学校では11月中旬から帰国枠入試が始まります。つまり、受験校によっては、入試は決して来春の話ではなく、あと3~5ヶ月後(7月末現在)に迫っているということになります。9月以降はまさに願書を取り寄せ、必要書類を整え、出願する計画を組んでいく必要があるわけです。
以下では、一般には12月~2月上旬に集中している日本国内の入試に向けて、これを乗り越えるためにどのようなことに注意が必要なのか、いくつか具体的に注意事項を取り上げて簡単に解説します。

 

(1)受験スケジュールを確定させる
入試日や合格発表日以外に、出願期間や併願校の入学手続き締め切りなどにも注意が必要です。次々に合格という「うれしい知らせ」は、入学金等を次々と納入しなければならないという現実を引き起こすことがありますので、スケジュールの確認をしておきましょう。

(2)帰国フライトを手配する
この時期(12月~1月)は、一般にどこの国からの帰国便も混雑が予想されます。受験スケジュールが確定しないとフライトの手配も遅れます。遅くても時差や温度差を考えて、1週間前には帰国して、日本で入試の最終準備をしっかりしてください。

(3)帰国先の住居(実家・ホテル・ウィークリーマンションなど)を手配する
この時期(1月~2月)は、ホテルやウィークリーマンションも地方からの大学受験生などで混雑します。受験スケジュールをできるだけ早く決定し、予約が必要であるならば早めに申し込むようにしましょう。なお、基本的には、入学手続き終了まではご両親のどちらかが日本に滞在している必要があります。

(4)入試直前の追い込み、調整のために入試直前講習への参加の手配をする
この時期は、帰国先の地元の塾でも入試の追い込みの時期になっていますので、突然塾を訪ねても断られるケースがあります。春や夏の講習など過去に参加したところにあらかじめ頼んでおくと良いでしょう。

(5)弟妹がいる場合、この期間の弟妹の面倒をどうするか具体的に決めておく
お母さんと一緒に一時帰国して公立の小学校に体験入学させる、あるいはお父さんと滞在国に残る、その場合の食事や洗濯などの身の回りの世話をどうするかなど、早めに、そして具体的に決めておくことが大切です。

(6)お金の準備をする
航空運賃、ホテル代、交通費、食費から始まり、入試直前講習参加費用、冬用・面接用の衣服購入費用(親・子)、床屋・美容院、クリーニングなどなど、予想外の出費がかさみます。入学金、授業料、施設保証金など、合格後の出費も当然ありますので、しっかり計算して日本の銀行口座に現金を用意しておきましょう。

(7)日用生活必需品について
いざウィークリーマンションやホテルに宿泊する場合、必要になる日用品が多く出てくるものです。できれば次のようなものは持参したほうが良いでしょう。
筆記用具一式(定規、コンパス、分度器、のり、はさみ、ホッチキス、クリップ等々)、保険証、予備の眼鏡、印鑑、うがい薬、常用の風邪薬、頭痛薬、体温計、解熱剤、リップクリーム、絆創膏等々(当然帰国後に購入してもかまいませんが、帰国後はかなり多忙でそういった時間をもてないことがありますし、物によってはコンビニ等では購入できないということもあります。)

(8)お父様の帰国を検討してみる
保護者面接がある場合、なるべくお父様の帰国も可能になるように努力してください。毎年多くのお父様が仕事に絡めて一時帰国されているようです。

 

基本的には以上のようなことをこなしつつ、願書の作成や提出、子どもを入試会場に連れて行ったりしなければなりません。中にはこの合間に本帰国後の住居を探すお母様もいます。子どもの健康管理も大切な仕事のひとつですが、本当は何よりお母様自身が倒れないように自分の体調管理をしっかり行うことが最も大切となります。時差や季節の違いなどに加え、疲労や極度の精神的ストレスなどから来る体調不良でお母様が倒れてしまっては元も子もありません。こうした際のお父様の具体的、精神的サポートは予想以上に大切で、入試突破に向けた大きなファクターともなります。

 

以上、帰国中学入試は家族全員でしっかりコンセンサスをとって取り組んでいかなければならないということを感じていただけたでしょうか。海外からの中学入試の成功か失敗かという判断は、決して合否結果だけではない、ということを感じていただけたのではないでしょうか。
入試を通して家族みんなが共有する貴重な体験をこれからの財産にしていただければと思います。
4月には、希望の学校の制服を着たお子さんと、家族みんなで近くの公園の桜を背景に、「にっこり笑顔の記念写真」といきたいものです。

 
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