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新書のご案内

完璧志向が子どもをつぶす (ちくま新書)

筑摩書房
¥ 777
平均評価:

購入者の感想です

統計でくっきりと事実が浮かび上がる(2008-10-04)

私自身、仕事場で出産して退職していった女性たちに「子どもが子どもを産んで大丈夫なのだろうか」とずっと感じていました。
本書は、1980年と2003年に実施した育児に関する同じ質問事項を含む調査を比較して、子どもを育てる環境の変化を示しています。育児に関しアドバイスできる人間がいなかったり、マニュアルに相違する行動にたじろいだりするなどの実態が示されています。そして乳幼児期のケアが、その子の思春期以降の人生に影響するといいます。
そのための処方箋が、満点でなく「70点」の育児といいます。説得力があり、実行可能な方法だと思います。
育児に限らず、社会全体も100点満点が偉い・正しいというのは「誤解」と認識されれば、もっと生きやすくなるかもしれません。

「よい子」の育て方(2008-09-18)

小児・思春期外来で長年、精神科医として勤め また実際に自分の子どもの成長を見守る親である著者による あたたかな育児応援の本。

赤ちゃんにも取扱い説明書がないなんて、と不満がでたという話があります。
著者はそういう願望に驚きつつも、
願望が現れる現代社会の状態について、丁寧に紹介しながら、 子育て世代に対しては子育ては、子育ては完璧でなくてよいのだと説きます。 一方、国などに対しては支援のあり方を問うています。 1980年と2003年に実施された子育て実態調査から、たくさんのデータが紹介、分析されていたのも興味深かったです。

育児に完璧はない(2008-08-26)

3人の育児中の父親として興味深く読み進めた。
全体的に「よくぞ書いてくれた」という感じの内容で共感する部分がとても多かった。
すなわち、育児に正解はないということである。

本書は大規模な調査結果を基に現代の育児に悩む母親の悩みやその解決策を中心に話が進められているが、著者の70点主義(育児で100点を求めず70点ぐらいで構わないと肩の力を抜く)は実感としてかなり正しい。

著者も主張しているように、少子化の現代では一人っ子も多く、早期教育などに力が入る気持は分かる(我が家も第一子は過度に力が入った)が、子供のキャパシティーは大きくない中で、早期教育で本来幼少期に行うべきことを行えないといった事象が多いような気がする。
また、後半部に父親の育児参加の重要性が書かれているため、さらに育児に積極参加しようと思った。
育児に悩む母親、育児に関心の薄い父親に読んで欲しい。

子供は自己実現の道具ではない(2008-08-22)

大規模な子育て調査を元にした育児本。「手に物を持たせる」「よく話しかける」「日光浴をさせる」という赤ちゃんは発育が良いという論はデータの裏づけがあるだけに、信頼性を感じる。それと別に、著者は強く「自分の思い通りには行かない」ということを訴える。小児精神科医である著者は、早期知育で「いい子」「賢い子」になったのに、思春期に入り、自我が芽生え、親の作った自分との相違に苦しむという症例を多く扱ってきたといい、親の自己実現に子供を使うと子供の心の発達が歪む、だから「子育ては自己犠牲で」という。

幼稚園に入って「自分で着替える」とボタンも掛け違い、靴も左右に履いたりもさもさと下手な着替えをする子供に完璧なものを求める母は「ちゃんと着替えないから」と怒るが、子供は自分で着替えて誉めてほしかったと思うものなのだ。新書で育児書?という気もしたが、読んでみると、育児と向き合ったことのない人にも、育児の世界に興味を持てる内容に仕上がっていると思う。

70点主義!!(2008-08-11)

 いわゆる「いい子」の思春期の心の問題の背景を、乳幼児期の子育てに遡って探っている。筆者の医師としての経験と子育て実態調査とに基づき、現代の母親への温かい理解と客観的なアドバイス、父親へのエール、国家の少子化対策への問題提起などがわかりやすく述べられている。現在子育てに取り組んでいるお父さん、お母さんに、これから子育てをするであろう人に、是非読んでほしい一冊。より良い子育てによっていじめや不登校などの問題を防止するという予防の視点に立って書かれているので、現在子どもの不登校に悩む方々への指南書という意味では物足りないが、何かしらのヒントを得たい人には充分に役立つと思う。筆者の「子育てほど価値の高い事業はない」に大賛成です。
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