購入者の感想です
幽霊の正体見たり枯れ尾花 (2008-08-20)

「あれほど悩んだことなのに、後から思えばずいぶん小さなことだった」という思いは、誰しも経験したことがあるだろう。
一度、学校の外に出てしまえば、学校で悩んでいたことなど、取るに足りない小さなことに思えてくるはずだ。
「死を選ぶくらいならば、学校なんて辞めてしまえ」というのが本書の主張だ。
学校でいじめを受けて、自殺に走る青少年は毎年少なからずいる。
死に至らなくても、重く暗い思いに沈む人は多いはずだ。
しかし、「学校に行って死ぬ人はいるが、学校に行かないために死ぬ人はいない」のだ。
この発想は、近年問題になっている「中高年自殺」にも当てはまる。
ストレスで悩みぬいて死を選ぶより、いっそ仕事なんか辞めて人生をリセットしよう。
そんな、気持ちにさせてくれる一冊だ。
現代の教育制度というものは、つまるところ「資本主義の底辺を支える労働力供給機関」である。
突き詰めていうと、資本主義社会に生きる我々は、一部資本家の下で生かされている、体のいい奴隷と言うことか?。
でも、学校で悩んでいる、青少年はこの本を読むことはないだろうな。
議会は踊る、されど進まず。(2008-06-11)

昨今のいじめによる自殺で注目された本書ですが、他の方が書いていた通り、「引きこもりの期間が長い程社会復帰が困難」であると私も感じます。唯、短絡的にいじめ(犯罪)で自殺する位なら、一人になりましょう。
斉藤環氏の「社会的ひきこもり」をもうあと何歩か進めた、引きこもりを生活を全肯定する過激思想(2008-02-16)

「通学の義務」「労働の義務」を神聖視して、引きこもらざるを得なくなった若者に押しつけるな。学校が全てではない。色んな生き方が許容されるべきである。
既に仕事一筋のサラリーマン人生も、サラリーマンを量産する画一的な学校教育も崩壊しつつあるではないか・・・。
確かにその通りと同意する論点も多々あるのだが、
・著者の人生が社会から離脱してたまたま上手くいった
・エジソンやアインシュタイン、スティーブ・ジョブズみたいなケースもある
というサンプルケースが根拠になっているので、全ての人にお勧めできる生き方ではないと思う。
勇気を持って引きこもりから脱して働き始めたおかげで幸せになれた人もいる。
また引きこもり生活は結局の所、著者の否定する
「労働の義務」を神聖視し、引きこもらずに仕事から逃げずにせっせと働いている他の数多くの労働者
によって支えられている社会に甘えて生きるということでもあり、一つの「世捨て」の生き方として否定はしないけれども、「引きこもれ!」と命令調に、そう誇らしげに語るべき生き方でもないのではないだろうか?
以上のような違和感から星は3つとさせていただいた。
教育を受ける権利、受けさせる義務(2008-02-05)

現在、教育を受け持つ機関としては小中学校といった「学校」があり、そこに通う事が「正常」に教育を受けているという考えを筆者は「学校信仰」と呼んでいます。
しかし、何も教育は学校でしか受けられないというものでもないんですよね。
引きこもっていても、本を読むなどして自分の思考を豊かにしていくことは可能です。
それに、そもそも「学校」に通う事自体が近代以降定着させられていった、新しいシステムでしかないのです。
「学校」に通い、良い成績をとって卒業することが将来に繋がるという神話が崩壊しつつある以上、それぞれの個人にあった教育を受けられるようにしていく必要はあるでしょう。
高校中退や引きこもりなどを体験していた筆者の経験談もなかなかに面白いです。
ただ、引きこもりは、学校に通って死を選ぶくらいなら生きるために「退避」として選ぶものであり、引きこもり万歳というわけではありません。
アウトローは励まされるが、実態はどうか(2008-01-31)

従来の「引きこもり」をポジティブに容認した斬新な内容だった。
とかく、引きこもりはネガティブで悪いイメージに捉えられがち
だが実際、そんなことは世間が作り上げた幻想である。
やることさえ明確ならむしろ、「積極的な引きこもり」が認めら
れても良い時代ではある。
ただし、この本を鵜呑みにしてはいけない。理由はこの著者は
いずれも元々才能豊かなインテリジェンスも高い人間である。
そのことを割り引いて考えないと、単なる社会の負け犬になって
しまうので要注意である。