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社長の値打ち 「難しい時代」にどうあるべきか (光文社新書)
光文社
:
¥ 798
平均評価:
購入者の感想です
どこかで読んだ話ばかり(2008-10-16)
日本の大企業の社長の経歴と人柄を紹介する本。
一人につき数ページで、就任時には雑誌に出たような話がほとんどなので、
驚くようなエピソードもなければ、著者ならではのユニークな社長論もない。
無責任な社長や不正を働く社長はいらない、と啖呵を切られても、言われなくても誰でもそう思っている。
社長の器が会社の実力を決める、とか、本流をはずれた変な人間が会社を変えるとか、どこかで聞いたというよりも、どこでも言われているようなことばかりで、正直言って新鮮味はなかった。
一番の問題は、業績のいい会社の社長を褒めるのは誰でもできるということ。
社長の特徴や経歴を紹介して、「こういう経歴のこういう性格の社長だから、●社をうまく舵取りすることに成功したのだ」と言っているわけで、逆に言えば何も言っていないに等しい。
みんなが評価している名経営者を批判したり、誰も知らないけど優れた経営者を紹介したり、そんなことをするのが元ジャーナリストの気骨ではないのか。
提灯本読むならこれを読め(2008-03-07)
よくある「経営者ふろしき本」とは一線を画す内容。
個々のエピソードだけでなく、論理的な考察もくわえてきちんと纏まりがとれている。
ボリュームもあり、良心的な仕上がり。
しかし。名経営者ばかりを取り上げたのだから当然なのだろうが、ここまで厳しい
自律と成果を求められ、果たして社長になりたいと思う人はいるのだろうか?
少なくとも今後、社長業はサラリーマン人生のゴールであってはいけないのだろう。
そう考えると、日本の経営者報酬を引き上げる流れはごく自然なものと思えてくる。
ただの「古今東西の日本の社長発言集」より一歩踏み込んだ社長論(2008-02-03)
「『難しい時代』にどうあるべきか」という副題がついた本書。元ジャーナリストで、現在は神戸大学の大学院の先生をしている著者が、長年の間のインタビューや、いろんな社長についての著書や見聞から、本人の考えを実例と共にまとめたもの。
あくまでも個人の意見なので、別に網羅的でも論理的でもないが、ほとんどの意見に実例を、しかも良い社長の例だけではなく悪い社長の例を挙げているのが、ある意味潔くて好感が持てて、わかりやすい。ざっと挙げただけでも、トヨタ、本田、ソニー、松下、キャノン、京セラは当然としても、富士通、伊藤忠、グッドウィル、ユニマット、セコム、テルモ、三洋電機、オムロン、ダイエー、ワコール、日本ハム、村田製作所、森ビル、キッコーマン、任天堂、ユニチャーム、シャープ、日産、ソフトバンク、ワタミ、東芝など。これらの会社の社長の歴史や実例を一遍に読めるのは、週刊誌的だけど、とても面白い。
また、以前読んだ「経営者格差」のように、ただの「古今東西の日本の有名社長の発言・歴史集」ではなく、新書なので議論が浅いのは仕方ないにしても、世襲の社長とサラリーマン(雇われ)社長のチャレンジの違い、社長の学歴や演技力などについても論じているのは、評価できる。
というわけで、リーダーを目指す人には、全般的にお勧めの書(但し、本書では「出世を目指す」ような人は「品が無い」と一刀両断されているが)。ただ、外資系の社長に関してはGEのウェルチ以外はほとんど出てこない。あくまでも、日本で、日本人が、日本の会社の社長になるためには(その必要条件)、という内容。この辺が日本の多くの学者さんの限界。今の学生は、日本企業だけではなく、外資系にも多く志望しているのに。例えば、外資投資銀行とかファンドとかコンサルの日本の社長がどんな人か、学生は興味あると思うよ。
実例の多い、面白い、説得力のある社長論だけど、少し今の時代から遅れているので、☆は4つのみ。
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