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職業とは何か (講談社現代新書 1955)

講談社
¥ 735
平均評価:

購入者の感想です

社会性とキャリアの両立(2008-09-16)

 あるべき職業観について、73歳の著者からの提言。別に説教臭くはないのだが、斬新な視点もインパクトも無く、学生が読んでも即戦力になるという本ではない。
 本書の主張を要約すると、職業とは「〜をやりたい」という主観のみではなく、「〜を通じて社会の一員となる」という社会性もそれ以上に重要である。そしてそれを見出すには、実際に就労して日々の仕事を中から見出していくのがベストだ、ということ。やりたい仕事は別にあっても、やりがい自体は感じている人が大半である事実からも、これは正しい。が、恐らくほとんどのサラリーマンは上記の事実に気づいているはず。
 さらに言うなら、後半でプロフェッショナル論を取り上げ、明確なビジョンのないまま社会に出ることのリスクに言及するが、そこで必要となるのはビジョンであり、主観である。この点と前半の社会性の両立こそが肝であると思うのだが、そのロジックが示されていない。ということでいまひとつ消化不良感の残る内容だ。

答えは厳しい社会の風の中(2008-08-23)

サラリーマンは,気楽な稼業ときたもんだ
あいつは言っていたね。サラリーマンにはなりたかねぇ
犬のように走るアンダーグラウンド。パンをくわえ飛び乗るワーキン’マン
会社とは何だ,人生とはなんだ〜

と時代を越えて歌われ,夏目漱石も福沢諭吉も考えていたという
「職業とはいったい何なのか?」という問いに対するひとつの答えが述べられた本。

ざっくり言ってしまうと,この本が主張しているのは
「自分に合った仕事探しなんてやめて,社会が要請している仕事を探しそんな仕事に就く,
という発想の転換をしなさい」ということです。
乱暴にまとめましたけど,おそらくは間違ってないはず。

今,僕は,自分なりの職業観・仕事観を持っているつもりですが,
それを自分の子どもに説いてもきっとわかってもらえないだろうし,
タイムマシンに乗って「どこの大学に行こうかなぁ〜」などと言いながら
エロ深夜放送を聴いている高校時代の自分に説いたところで納得はしてもらえないだろうと思います。
「職業とは何か」ってな問いに対する答えは,ボブ・ディランが言うように,
(社会ってな辛く苦しい場所に吹いている)風の中にしかないような気がします。
つまり,どんな形でもいいから「社会人」ってものになってみないとみつからない,
結局個々人の中にしか答えが蓄積されない問いではないかと思います。

とはいえ,今まさに「どんな仕事に就いたらいいのだろう」と悩んでいる人にとっては,
この本は示唆に富むものだと思います。「とりあえずの答え」をこの本を読むことで手に入れ,
実際に労働に染まる中で「自分なりの答え」を探すよすがにはなる本だと思います。

就活生,がんばれ。
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