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新書のご案内
親鸞をよむ (岩波新書)
岩波書店
:
¥ 735
平均評価:
購入者の感想です
生身の親鸞90年の生涯に迫る(2008-04-14)
副題に『頭で「読む」のではなくからだで「よむ」』とあるとおり、浄土真宗の開祖として仰ぎ見る親鸞ではなく、変革の時代に一人の人間として悩み思索する、いわば生身の親鸞90年の生涯を描いている。著者は親鸞と同時代の人々(師法然や兄弟子、親鸞の弟子達、妻や家族、他)との出会いや精神的交流に触れ、あるいは親鸞が生活した各地(比叡山、越後直江津、常陸筑波山麓、京都)を実地に尋ね、また残こされた肖像画や自筆に対峙することで、親鸞の非僧非俗の一生をリアリティをもって浮かばせる。
著者は弟子唯円が書き込み過ぎた「歎異抄」については批判的だ。親鸞壮年期の研究ノートとも言うべき「教行信証」と、老年期の宗教パンフレットとも言うべき「(真蹟自署の)和讃」に虚心に真摯に向かうことで、親鸞の「悪人正機説」や「神祇(カミ)不拝説」の通説に対して疑義を呈する。また、妻恵信尼のひらがな・当て字交じりの自筆文書は最近発見されたもので、著者の想像もあろうが、当時としては異例の長生きをした親鸞と恵信の二人の人生の到達点が示され、興味深かった。
本書は、既に雑誌や全集の月報等に発表されたものが中心で若干の重複は気にかかるが、平易達意の文章であり、一気に読み通した。
親鸞聖人(2008-03-19)
しょうしんげの、かんじのいみを、よくかんがえれば、すべていいつくされていることがわかります。ほかの、しゅうきょうしゅうはもそうです。
親鸞の持つ一種異様なエネルギッシュさを感じることができました(2008-02-17)
タイトルだけを見て購入したので、他の開祖との対比や弟子や妻の目から見た親鸞を通じて、親鸞像を掴み取る企画であるとは知りませんでした。
したがって、親鸞はもちろん、その周辺分野について知識があるのとないのとでは、理解の深さにかなりの差が出ます。残念ながら、私は浅い方です。
しかしながら、その生涯を俯瞰することにより、親鸞の持つ一種異様なエネルギッシュさを至るところで感じることができました。
遠国を踏破できた足、悪を見据える眼、全てを仏に委ね切る心(2007-11-28)
著者が、過去に発表してきた親鸞の話を集めていますが、初めて書かれた章もあり、新しい親鸞入門書として読めます。
著者は親鸞の残された著作や書簡をただ精読して、内側から内容に迫る読み方はしていません。広く外側を回ってから、内奥に進み、彼の考えを正確に読み取ろうとしています。日蓮や道元と比較し、彼が生きた時代の風を、現地で体感し解説しています。弟子の唯円や明治時代の清沢満之など信奉者が、誤解した親鸞思想を、読みほぐし、親鸞の真意を、明らかにしています。また連れ合いだった「ゑしん」の書簡から、近くから見た彼の生活、宗教心が、紹介されています。
親鸞の思想では、「歎異抄」の悪人正機が焦点です。その3章では、条件なく誰でも救われるが、悪人が第一に救われるのだと言われています。しかしもう一つの著作「教行信証」では、たとえ罪を犯してしまった人でも、彼を導く善い導師、「善知識」がおり、さらにその師について自分の罪を深く反省する「懺悔」がなされるならば、誰でも救われるのだと言われています。著者は、この悪人正機論に対しては、教行信証の考えが親鸞の本意だと考えています。短い文章ですが、著者が親鸞を血の中で理解した、その熱さを感じます。
他の宗教との関係では、既成仏教に迫害される側だった親鸞にとって、相手は、布教対象の民衆が同時に崇めていた民俗的な神祇が問題でした。しかし親鸞の考えは、それの存在を否定するではなく、拝まなければ同時併存していても良いと考えるコスモロジー的思考のようです。
阿弥陀如来に身をまかせ、自然法爾で90才まで生き、和讃を書き、豊かな晩年を過ごした親鸞が、連れ合いだった「ゑしん」の書写断片からわかるそうです。
著者に熱弁で説かれると、親鸞には、日本宗教の問題点が、凝縮されていることが、よく分かります。しかもその問題は、満之ならずとも、各人に、今でもその答えを鋭く迫っているようです。
清沢満之(2007-11-13)
満之ほどいろいろ評価される方はいないのでないでしょうか。全体わかりやすく、比較的短時間で読めました。満之の章では山折氏はずるい書き方をされています。事実を注意して読まなければ、誤解されやすい書き方です。
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