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高校数学+α:基礎と論理の物語

宮腰 忠

共立出版
¥ 2,625
平均評価:
購入者の感想
ZERONさんの感想
高校数学の最高峰(2007-12-26)
この本は高校数学の参考書の中でまさしくトップである。
高校数学を可能な限り理論的に分解したところがとてもよい。
モノグラフシリーズのような理論的な側面とかなりの良問で固められな問題集とは違い、一冊丸々理論にまわしたのはかなりいいと思う。
理論面から言えばモノグラフシリーズより厳密である。
コストパフォーマンスはかなりよく、これだけ沢山の情報が入っていながら3000円もしないのは相当すごい。モノグラフシリーズは全巻あつめると10000円は軽く越えるがこれでも安いぐらいである。
数学が苦手だと思う人の中には数学の公式や計算の意味が分からなくて納得できない人が多いのではないかと思う。
僕もその一人であったがこの本にかなり救われ理系のそれも想像もしていなかった数学科に進学することになった。
文系や理系問わず学問として数学をものにしたい人は使うべきだと思う。数学に目覚める人もかなり出てくるのではないかと思う。
ただ、数学の真髄である厳密な理論体系が繰り広げられており、受験に関しても役立つが問題演習を別の何かで入れるといいと思う。最難関校(数学)の過去問や東京出版の新数学演習のようなハイレベルな問題集がお勧めであるが無理ならもっとレベルを落として構わない。
しかし、受験なら必ず演習をしなくてはいけない。
この本はかなり読みやすく作ってありスラスラ読める。

僕などは5日て読み終えたが、理解の早い人なら3日でも読み終える事が出来るぐらいスムーズに理論が流れている。

ファインマン物理よりは若干文章力は劣るがコンセプトが近いのでかなりいいと思う。

買って損はしない本である。
しかし、安易に理解せず流せば意味がないのでこの本を読むときは注意深く、ほころびがないように肝に命じてもらいたい。
さんの感想
利用法による。(2005-08-24)
大学受験「後」に読むべき本で、普通の教科書を大学数学との橋渡しという視点から再構築した本、という印象。
しかし高校生や受験生にとってはどうかといえば、扱う範囲の広さから考えるとかなり不足した分量の為か実際に問題を解いたりするのに役に立つ知識を供給してくれるでもなく、はっとさせてくれるような新しい物の見方を示してくれるわけでもないので、少なくとも受験に関しては実用性はほぼない。
なので基本的には550Pという分量を苦にしない読書力の在る大学生以上の人間が、数学を題材とした読み物を欲した場合に購入するというのが無難だろう。
櫻前線さんの感想
論理によって高校数学を再構築(2005-04-04)
 かなり分厚い本ですが,『物語』というタイトルどおり,語り口調であるため意外とサクサク読み進めることができます。大学合格を勝ち取った高校生が,入学までの数ヶ月の間に,大学数学の雰囲気を感じつつ,高校数学を復習する目的に好適。

 練習問題等はあまりないので,基本的に読み物ですね。ただ,黒単色刷りで紙面に工夫がなく,やや単調なきらいがあるので(字が大きめなのが救い),数学が嫌いな人にはあまり向かないでしょう。「イメージで理解」することができるのは,せいぜい中学数学まで(問題の対象が具体的であるが故に)で,高校以上になると,どうしても「論理的にこうしかなりえない」という論法が必要になってきます(問題の対象が抽象的なものになるが故に)。この辺りは,普通に受験勉強しているだけでは身につきにくいところで,そのため,大学数学にギャップを感じる原因となっています。本書の狙いは,この「論理」に慣れさせようというものです。私自身,数学は専門でないので,内容の厳密性については意見できませんが,個人的にはなかなか面白く,新鮮に感じました。

 大学生以上が,高校数学程度の内容を復習したいと思ったとき,受験参考書ではテクニックに偏るし,なかなか良い選択肢がないのが現実(最近のものでは,長岡著『本質の研究数学I・A―Lectures on mathematics,本質の研究数学II・B〈数列・ベクトル〉―Lectures on mathematics (New encounters with mathematics-Lectures on mathematics-),本質の研究数学III・C〈行列・曲線〉―Lectures on mathematics (New encounters with mathematics-Lectures on mathematics-)(旺文社)』ぐらいしか見当たらない)なのですが,この書はひとつの答となる可能性があると思います。