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最終回は「学習アドバイス 過去問演習の方法」です。

 

過去問演習の方法

「過去問演習は、第一志望からやっている」という声をよく聞きますが、第一志望の入試問題のレベルは高いことが多いので、まずは、おさえの学校の過去問の3年間分を終わらせ、第二・第一志望の順に進めるのも一つの方法です。
過去問をやることの意味を自分でしっかり考えて実行することが大切になります。なんとなく、そろそろやらないとまずい、という形で過去問にあたると、最後までできなかったり、効果的でなかったりという結果になってしまいます。
過去問を始める時期は、入試範囲の学習が一通り終えていることが前提になりますから、基本的には夏以降になることが多いでしょう。弱点科目や不得意単元などが残っている場合は、まずそこから手をつける必要があります。だからと言ってそこにいつまでも時間をかけていると過去問をやる時間がなくなってしまいます。だからこそ、夏休みは、入試範囲の終了と弱点克服というテーマを掲げて徹底して勉強しておく必要がありますので、有効で無駄のないスケジュールを組んでください。

 

■ 演習に必要な時間を考える

帰国生の平均的な願書提出校数は4校~6校ですので、受験予定校が5校あるとして考えます。市販されている各学校の過去問は、5年~8年分の問題が載っています。これを実際に3年分を解く時間を、単純に計算してみると、次のようなことがわかります。
たとえば、A高校の英語の問題(試験時間は50分)を1年分やるとします。だからといって50分で終了ということではありません。問題を解き終えた後に採点し、できなかった問題は解説を読み、やり直しをしてそのパターンの問題ができるようにしなくてはなりません。このための時間を試験時間と同じ50分かかるとします(学校や年度によって、多少の時間のズレは生じます)。休憩を一切入れないでも100分はかかります。数学と国語についても同じように考えると、A高校の3教科、1年分の過去問を仕上げるのには、100分×3教科=300分はかかることになります。過去5年分を実行しようとすると、300分×5年分=1,500分になります。つまりA高校の過去問を終えるのに、25時間休みなしでずっと机に向かっていることになります。受験校は全部で5校ですから、25時間×5校=125時間です。
この125時間という時間は、毎日欠かさず過去問を1時間やったとして、125日間かかるわけです。もちろん、平日には学校の宿題や塾に通っている人は塾の宿題をやらなくてはなりません。その他に、宿題でできなかった問題の解き直しや弱点補強の時間も必要になります。
また、2学期は学校行事も盛りだくさんで、文化祭などの行事もあります。しかも、過去問を解いていくということは、上記の計算のように単純にできるものではなく、実際には土曜日や日曜日などのまとまった時間のある日にやるしかありません。過去問を年内に終わらせると仮定すれば、9月から12月末までの土曜日・日曜日を数えると、約35日です。125時間÷35日≒3時間半になります。仮に土曜日は何らかの用事があって使えないとすれば、日曜日には7時間ずっと休みなしで過去問を解いていることになります。一日でもサボれば、過去問を一通り解き終えるということはできないでしょう。
9月以降の学習スケジュールをもう一度しっかり考えましょう。また、このことから、いかに夏休み中の学習が大切かということを再認識できたのではないでしょうか。

 

■ 過去問演習の目的

過去問のやり方について、ここまではとにかく過去問を一通り終えるためには、どのくらいの時間がかかるかということで、単純に時間を計測してみました。
過去問の解き方としては、すべての問題について時間を計って1年分ずつやっていくという方法はあまり好ましくありません。もともと過去問を解くという行為は、その学校の出題傾向をつかむことで、当日の試験に向けて問題を解く順序などを調整して時間配分を自分で組み立てられる、ということと共に、これからの学習スケジュールを組み立てる際に、どのような問題形式で何の単元を集中して学習していくかという方向性がわかるという目的があります。しっかりと出題傾向をつかんでその対策を立てるということができるわけです。

 

■ 傾向をつかむために

ではどうすれば効果的にその目的を達成できるかというと、ひとつ、こんなやり方もありますから参考にしてください。
たとえば、B高校の数学について考えましょう。過去問は8年分あるとします。まず、年度の古い順に5年分の問題を切り取りましょう。そして【1】の問題だけを取り出してひとつのグループにしてください。同様に【2】のグループ、【3】のグループと各大問ごとにまとめていきます。そしてそれぞれのグループの出題内容を確認してみてください。【1】の問題は計算・小問総合問題、【2】は関数問題、【3】は平面図形の相似問題・・・、それぞれの設問の特徴をつかんでいきます。まさにそれが傾向をつかむということです。多少のブレがあるかもしれませんが、大筋は毎年同様な形になっているでしょう。
次に、それぞれのグループごとに5年分をまとめて解いていきます。これで、【1】のパターンは克服した、次は【2】のパターンだ、という手順で問題を解いていくと、具体的に傾向をつかみ、その対策を立てるという二つの目的が達成されます。これでB高校の前半の過去問を解く作業は終了です。残りの直近の3年分は、少し期間をおいて、改めて解いてみましょう。ただし、この時のやり方は、これまでとは方法を変えて、実際に試験時間を想定して実行してください。これはやはり、実際決められた試験時間内に一通り問題を解いてみるという経験が必要だからです。最後の3年分は、他の教科、国語・英語と共に、自分なりに時間配分を確認しながら最近の傾向の変化を確認しながら解いてみてください。
いかがですか?具体的な過去問を解いていくイメージはできましたか?でも、ここまでやっても本番では出題傾向が大きく変化してこれまでの対策が生かせなくなってしまうかもしれません。確かにそれは誰も否定できません。だから上記のような対策は無意味だという受験生が時々います。しかし、出題傾向が変化して戸惑うのは自分だけではなくすべての受験生ですから条件は同じです。逆にもし例年通りの傾向だった場合、上記の対策を立ててきた受験生とまったく過去問をやってこなかった受験生とが勝負したらどちらが有利かを考えてみてください。
過去問を解くということについて、自分なりにもう一度具体的に考え、目的を明確にして確実に帰国前に解いておきましょう。入試当日、過去問をすべて解いてある人の心理と、最後まで解くことができなかった人の心理を想像してみてください。だれも後者にはなりたくないはずです。

 
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